そもそもVBAとPower Queryの違いとは?
VBAとは?できることの概要
VBA(Visual Basic for Applications)は、Excelに組み込まれたプログラミング言語で、あらゆる操作を自動化できる柔軟性が魅力です。
たとえば、セルの書式変更・ファイルの一括保存・ユーザーフォームなど、Excel上のすべての動作を制御可能です。
ただし、コードを書く必要があり、初心者にはハードルが高い面もあります。
Power Queryとは?主な機能と特長
Power Queryは、Excelに標準搭載されているデータ変換ツールです。GUIベースなのでマウスで操作でき、マクロのようなコード不要で、以下のような作業を自動化できます。
- データの整理・整形(フィルター・並べ替え・変換)
- ファイルの一括読み込み(CSV、Excel、Webなど)
- 定型レポートの更新
最大の特徴は「一度設定すれば、ワンクリックで再利用できる」点です。
Power Queryでできること一覧
データの結合・変換・抽出
複数のテーブルを結合したり、不要な列を削除・条件でフィルタリングしたりといったデータ加工処理が得意です。
VLOOKUPや関数の代わりに、視覚的に処理が組めるのも大きな魅力です。
CSVや外部データの一括取込
Power Queryは複数のCSVやExcelファイルをフォルダ単位で一括読み込みすることが可能です。
VBAでも実現できますが、Power Queryの方が設定も簡単で保守もしやすいです。
定型レポートの自動更新
毎月同じ形式で報告書を作成している場合、Power Queryならクリック1つで最新のレポートを作成できます。
「前月のデータを読み込み、フォーマットに整えて貼り付け」などの作業も自動化可能です。
Power Queryではできないこと(VBAにしかできない処理)
シート操作(セルの書式変更・罫線)
Power Queryはデータ変換に特化しているため、セルの色変更や罫線の設定など、見た目の操作はできません。
こうした操作はVBAの得意分野です。
条件分岐による動的なフロー制御
「条件によって処理を分岐させたい」「ユーザー入力によって処理内容を変更したい」といった柔軟なフロー制御は、VBAに軍配が上がります。
ユーザーフォームやボタン操作との連携
Power Queryは基本的にバッチ処理で、リアルタイムでユーザー操作を受け付ける機能はありません。
フォームやボタンと連動させる場合は、VBAが必要になります。
VBAとPower Queryの機能比較表
| 機能・用途 | VBA | Power Query |
|---|---|---|
| データの整形・変換 | ◎ | ◎ |
| ファイルの一括読み込み | ◎(やや複雑) | ◎(簡単) |
| セルの色・罫線設定 | ◎ | × |
| ユーザーフォーム操作 | ◎ | × |
| 処理の再利用・自動更新 | △(仕組みづくりが必要) | ◎(簡単) |
| 初心者の学習コスト | 高い | 低い |
| デバッグのしやすさ | △ | ◎ |
どちらを選ぶべき?使い分けの基準
Power Queryは、定型的なデータ処理やレポート作成に最適です。
一方で、ユーザーインターフェースを操作したり、見た目にこだわるならVBAが必要です。
選び方の目安:
- データの整理や一括処理 → Power Query
- シートの装飾や複雑な条件処理 → VBA
- 両方の良さを活かす → 組み合わせもアリ
まとめ|まずはPower Queryから始めてみよう
Power Queryはノーコードで直感的に使える上に、メンテナンス性も高いため、VBAに苦手意識がある人でも取り組みやすい自動化手段です。
すべてをVBAでこなす必要はありません。
まずはPower Queryから始めて、必要に応じてVBAを併用するハイブリッド運用をおすすめします。




