今回のエラー・トラブル
iTunesで同期しようとして、Mac本体にiPhoneを接続したところ、「このコンピュータで同期が無効になっているため、iPhoneと情報を同期できません。同期を有効にしますか?」とのダイアログが表示されるようになりました。
[同期を有効にする]をクリックしたが、英文で「Syncing cannot be enabled on this computer.」のエラーが表示され、[Override][OK]のいずれかをクリックしても、問題は解消されませんでした。
解決方法
ネットを検索し、英文のApple Communityに投稿された記事を翻訳し、当てはまる事象になかなかヒットせず、もがき続けること足掛け8時間・・・結局は、iTunesを削除して再インストールすることで解消できました!
iTunesの削除にはひと手間かかりますので、下記手順を参考にしてください。
準備作業
iTunesをダウンロードしておく
アップルの公式サイトからiTunesの最新版をダウンロードしておきましょう。
App Cleanerをインストールしておく
WEBで公開されているアプリ・App Cleanerをダウンロードして、インストールしておきましょう。
App Cleanerを導入するメリット
しかし、アプリをApplications(アプリケーション)フォルダーからゴミ箱に入れるだけでは完全には削除されません。削除されるのはアプリ本体のみで、それに関連するフォルダやファイルは、役割を失ったままどこかに放置されてしまいます。
アプリケーションの削除時に、不要となったファイル群をまとめて完全削除できるのが、App Cleanerの強みです。
キーボード・マウスは有線接続にする
Macで使用しているキーボードやマウスがMagic KeyboardやMagic Trackpadなどの無線機器の場合は、Mac本体とLightningケーブルで接続しておきましょう。
なぜかというと・・・、
ここまでの準備が整ったら、実際の作業に入っていきます。
解消手順・簡易版
慣れたユーザー向けに箇条書きにします。
- Macをリカバリーモードで再起動する。
- リカバリーモードのターミナルを起動してSIPコマンドを実行(SIP無効化)。
- Mac上でApp Cleanerを起動して、iTunesとiTunesの関連ファイルを丸ごと削除。
- Macを通常どおりに再起動して、ダウンロードしておいたiTunesを再インストール。
- Macをリカバリーモードで再起動する。
- リカバリーモードのターミナルを起動してSIPコマンドを実行(SIP有効化)。
以上です。
操作方法がさっぱりわからない…という方は、下記の詳細版をご覧ください。
解消手順・詳細版
詳細版では、画像を交えて説明します。
※今後も随時補足していく予定です。
- Macをリカバリーモードで再起動する。
- リカバリーモードのターミナルを起動する。
- SIPコマンドを実行(SIP無効化)
- Mac上でApp Cleanerを起動して、iTunesとiTunesの関連ファイルを丸ごと削除
- Macを通常どおりに再起動して、ダウンロードしておいたiTunesを再インストール
- Macをリカバリーモードで再起動する。
- リカバリーモードのターミナルを起動してSIPコマンドを実行(SIP有効化)
再起動後、すぐにキーボードのCommand+Rを押したままにして、りんごマークとプログレスバーが表示されるまで待ちます。
上記画像にならって、1行ずつコマンドを入力します。
ひとつめは、
csrutil disable
入力後は、[enter Return]キーを押します。
次に、
reboot
と入力して[enter Return]キーを押します。直後にMacは再起動します。
MacのFinderからアプリケーションフォルダ内のiTunesを、AppCleanerにドラッグ&ドロップします。
削除対象がリストアップされますので、全てにチェックが入っていることを確認後、[Remove]ボタンをクリックします。
手順1と同様、すぐにキーボードのCommand+Rを押したままにして、りんごマークとプログレスバーが表示されるまで待ちます。
上記画像にならって、1行ずつコマンドを入力します。
ひとつめは、
csrutil enable
入力後は、[enter Return]キーを押します。
次に、
reboot
と入力して[enter Return]キーを押します。直後にMacは再起動します。
以上で、「Syncing cannot be enabled on this computer.」問題は解消しました!
Macのシステム整合性保護について
これにより中枢のシステムファイルをはじめ、「 OS X にあらかじめインストールされている App」が保護の対象となりました。
iTunesも保護されたアプリですので、上記のように、いったんSIPを無効化しておいてから削除・再インストールする手順を取りました。
「Macのシステム整合性保護」についての詳細な説明はApple公式ページをご覧ください。