
走る=ダッシュだと思っていたからね。
結論から言うと、ランニングって速く走らなくていいんです。
むしろバテるようなペースだと、長続きしないばかりか、キツいだけで脂肪が燃えにくいことも…。
距離も気にしなくて大丈夫です。
▼この記事に書いてあること
- ランニング初心者にとって理想のペース
- 脂肪燃焼・ダイエットに効果的なペース
- ペースのコントロールで得られるメリット
- 心拍数とペースのかんたんな計測方法
▼こんな人の役に立ちます
- これからランニングを始めようと思っている人
- ランニングがキツくて挫折した人
- ランニングでダイエットしたい人
これを書いているわたし自身、40代半ばまでランニングが大嫌いでした。
走りはじめた頃は、わずか1kmでギブアップ!それもそのはず、「ペース」というものを知りませんでしたから…。しかし「ペース」を学ぶことで、ランニングはこんな楽でいいんだ・・・と実感できるようになりました。
それでは、まずは初心者が目指したい理想のペースについてお話しします。
【距離じゃない】ランニング初心者はペースを大事に

30分間を走り切れるペースが理想
30分間、走り続けられる速さ、これがランニング初心者の理想のペースです。
大切なことが2つだけあります。
- スピード:気にしない
- 距離:気にしない
走るスピードや、走れる距離には、当然個人差があります。「1キロを7分で走るペースで」とか「3km走りましょう」と言われても、体力・筋力が備わっていないとまず無理です。
慣れないうちは「歩いているのと変わらない」くらいで十分。30分走れる自分自身のペースを探してみましょう。
スピード・距離を気にせず、30分間を走り切るペースが理想。
途中で歩いてもいい?
「キツい」と思ったら迷わずペースを落とします。いったん歩いてもOK。
走ったり・歩いたりを繰り返して30分を終えてかまいません。
なぜかというと、30分間、動き続けることに意味があるからです。
キツいと感じたら、走ったり・歩いたりを繰り返してもOK。
一般的なペースの表し方
「キロ7分ペース」のように、1kmを何分で走るかで表します。時速や分速はあまり使わないので覚えておきましょう。
ダイエット・脂肪燃焼に効果的なペースを狙う

1日30分の運動がダイエット・脂肪燃焼によいという話は聞いたことはありませんか?
でも毎日30分、ガムシャラに走ればすぐ痩せる…わけではありません。
実は、脂肪燃焼しやすいペースがあるのです。
そのカギは心拍数にあります。
ダイエット・脂肪燃焼のカギは心拍数
厳密ではありませんが、心拍数と脂肪燃焼との関係は、こんな感じ。
- キツい → 心拍数が高い → 糖が燃やされる
- キツくない → ほどよい心拍数 → 脂肪が燃やされる
ランニング中に「キツい」と感じるとき、体の中で優先して燃やされるのは糖です。
もっとペースダウンして、心拍数を落とさないと脂肪は燃えません。
では、脂肪燃焼にほどよい心拍数って、どれくらいでしょう?
脂肪燃焼に最適な心拍数は?
脂肪燃焼にほどよい心拍数は、
- 最大心拍数の60%
とされています。
あくまで目安ですが、年齢をもとにして、カンタンな計算で求められるのでやってみましょう。
- 最大心拍数: 220 − 年齢
- 脂肪燃焼に最適な心拍数: 最大心拍数 × 0.6
まず、220から年齢を引き算して最大心拍数を求めます。
次に最大心拍数に0.6を掛け算します。
でてきた数値が、あなたにとって脂肪が燃えやすい1分間あたりの心拍数です。

最大心拍数: 220 − 48=172bpm
脂肪燃焼に最適な心拍数: 172 × 0.6=103bpm
脂肪燃焼しやすい心拍数で30分走る
ここまで「30分」という時間がたくさん出ていますが、これにはきちんとした理由があります。
- 1日あたり30分以上の運動が脂肪燃焼に効果があるから
以前は「1日あたり連続して30分以上の運動が必要」とされていました。
が、最近の研究成果では「1日のうちに10分間の運動を3回」でも同様の効果があるとも。
また減量するためには、1回にどのくらいの運動時間が理想的かということも気になります。20分以上運動しないと脂肪が燃焼しないというようなことを耳にする方がいると思いますが、これまでの研究成果から、1日に30分の運動を1回行っても10分の運動を3回行っても、両者の減量効果に差のないことが認められています。
内臓脂肪減少のための運動 e-ヘルスネット 厚生労働省
でも、1日に10分間だけ3回走りに出るって…面倒ですよね。
なので、1度で30分間走っちゃいましょう!
ダイエットのためにはマストで越えておくべきハードルですが、1度越えてしまえば次からは楽ですよ。
脂肪燃焼に最適な心拍数を意識して、30分走りましょう。
【3点】ランニング初心者が心拍数でペースをコントロールするメリット

心拍数でペースをコントロールするメリットは3つあります。
- 楽に走れる
- 無理なく距離が延ばせる
- 習慣化しやすく長続きする
楽に走れる
脂肪燃焼しやすい心拍数で走ると、「こんなペースでいいの?」と思えるくらい楽です。
感覚的には「息があがらない」とか「ふつうに会話できる」ペースです。
無理なく距離が延ばせる
楽に走れるようになると、距離を延ばすのが楽しくなります。
5分ずつでも走る時間を延ばせば、自然に距離が延びていきます。結果的に「3km走れた」なんてことは夢ではありません。
習慣化しやすく長続きする
なにより習慣化しやすいのは魅力。楽に走れて、脂肪も燃えるのですから、毎日でも走りたくなってくるはず。
どんなにダイエット効果があるとわかっていても、「キツい」「ツラい」では長続きしませんよね。
心拍数でペースをコントロールすると「楽に走れる」「距離が延ばせる」「習慣化する」。
心拍数に合わせてペースを上げたり・下げたりするのは、初心者ランナーに限ったことではありません。
初心者のうちにペースのコントロールを覚えておけば、この先ずーっと使えます。
で…次の問題はこれです。

と言っても、心拍数ってカンタンに計れませんけど?
ですよねー。手首に指先を当てて…というのは、もう過去の話。
ランニング中でもリアルタイムで測定できる方法があるんです!
Apple Watchアプリ「Zones」で運動中の心拍数を把握する

今はいろんな種類のスマートウォッチが発売されていますが、わたしはiPhoneユーザーなのでApple Watchを利用しています。
心拍数のコントロールについては、無料のApple Watchアプリ「Zones」がとっても便利!
- 脂肪燃焼しやすい心拍数で運動しているかどうか、音と振動で知らせてくれる
- 一部機能を除いて無料
Zonesの基本設定では、心拍数に応じた4つのゾーン「無酸素運動」「有酸素運動」「脂肪燃焼」「ウォームアップ」が用意されています。
それぞれのゾーンを上回ったり下回ったりすると、「ピロリン↑」「ピロロン↓」といった音と、手首への振動で知らせてくれるのです。
たとえば、
- 脂肪燃焼ゾーンを上回ったら、ペースを緩める or 歩く
- ウォームアップゾーンに入ったら、また走りはじめる
ということができるので、ランニング初心者でもカンタンに心拍数によるペースコントロールができます。
この機能だけでも十分な魅力があるのに無料です。PRO版は買い切りで730円(税込)。
Apple Watchの標準アプリ「ワークアウト」でも、心拍数・ペースなどはリアルタイムで表示してくれるんですが、ここまで融通はききません。
Zoneについての詳細な記事は別に書きたいと思います!
心拍数とペースをコントロールするには、Apple Watchアプリ「Zones」が便利。
Apple Watchはランニングの心強いパートナーになります!
今なら、シリーズ最新のApple Watch Series 7(GPSモデル)がおススメです。

AppleWatchは時計というよりも健康管理ツール。
まとめ:距離を気にせず、30分間を走り切れる楽なペースを大切に。
この記事では、ダイエット・脂肪燃焼にも触れながら、ランニング初心者にとってちょうど良いペースを紹介しました。
ポイントをまとめておくと、
- スピード・距離を気にせず、30分間を走り切るペースが理想
- キツいと感じたら、走ったり・歩いたりを繰り返してもOK
- ダイエットには脂肪燃焼に最適な心拍数(最大心拍数の60%)を意識する
- 心拍数でペースをコントロールすると「楽に走れる」「距離が延ばせる」「習慣化する」
- Apple Watchアプリ「Zones」が心拍数・ペースのコントロールに便利
ランニング初心者、これからランニングを始めたい方、いつもランニングで挫折してしまう人、新しいチャレンジにつながれば幸いです。
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